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「日本の伝統が忘れ去られようとしている」。そんなかけ声と共に、演歌を保護・振興する機運が高まっています。

ただ、歴史をひもとけば、生まれは1960年代後半と浅く、しかも、誕生直後は、ロックのように反体制・アウトロー的な価値観をまとっていました。
それが今や、伝統をことさらに強調し、体制の保護を求めるまでに。演歌の数奇な歩みをたどってみました。

大御所がロビー活動
今年3月23日、演歌や歌謡曲の復活を後押ししようと「演歌・歌謡曲を応援する国会議員の会」が超党派の議員により、設立されました。

自民、公明、民主、共産など80人の議員が終結。
杉良太郎さんや山本譲二さん、瀬川瑛子さんら演歌界の大御所も出席し、世間の演歌離れを防ぐ手立てを考えていく方針を確認。
設立準備会で、杉さんは「日本の伝統が忘れ去られようとしている」と危機感を示しました。
  
杉さんの言葉がまさに象徴的ですが、昨今では、演歌と聞いて「日本の心」「日本の伝統」といった連想は、違和感なく受け入れられています。

もともと「Jポップのようなもの」だった けれども、故・島倉千代子さんが「この世の花」(1955年)でデビューした時も、北島三郎さんの「なみだ船」(62年)がヒットした時も、実はジャンルとしての演歌は存在していませんでした。
「現代用語の基礎知識」に初登場したのは70年版です。

昭和初期、大衆音楽の世界は、レコード各社の専属作家が活躍した時代で、彼らがジャズやハワイアン、マンボような外来音楽に、端唄や都々逸などの日本的音楽要素を交配させては雑多に新しい音楽を生み出し、ヒット曲を模索していました。
それらはおしなべて「流行歌」という名の風呂敷に包まれ、それは今で言うJポップのようなものでした。

流行歌の一部がジャンル化
ただ高度経済成長期の到来で一変します。
人々の生活様式や価値観が急変。音楽においても、さきほどの風呂敷に収まらない『グループサウンズ』『フォーク』といった新しい音楽が日本社会に急速に浸透。結果、皮肉なことに、流行歌は、相対的に古くさいものに位置付けられます。
演歌はそんな端境期に、産声を上げました。

音楽評論家の北中正和さんは指摘します。
「それまで日本の発展を支えてきた人々の一定数は、音楽も含めた社会の大きな変化に戸惑いを覚え、
一昔前の価値観や様式に郷愁を覚えるようになった。その思いをすくいとる形で、 流行歌の一部が『演歌』の名でジャンル化したと言えます」

(>>2以降に続く)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160609-00000008-withnews-ent
五木寛之さん「艶歌」の存在感
では、具体的にどういう流れで、ジャンルとしての「演歌」は誕生したのか。カギを握るのは、作家の五木寛之さんです。
「創られた『日本の心』神話 『演歌』をめぐる戦後大衆音楽史」の著者で、
大衆音楽史に詳しい大阪大学の輪島裕介准教授は、五木さんが66年に発表した小説「艶歌」に着目します。

作品は、演歌のヒットに心血を注ぐ音楽ディレクターを描いた物語です。
そこで「庶民の口に出せない怨念悲傷を、艶なる詩曲に転じて歌う」のが艶歌だとし、
「艶歌を無視した地点に、日本人のナショナル・ソングは成立しない」「独りぼっちで生きてる人間が、あの歌を必要としている」
などと登場人物に語らせています。

文化をリビジョンさせた
輪島准教授は言います。「五木さんは、雑多な流行歌の中から、田端義夫や春日八郎、こまどり姉妹のような、
特に曲に哀調を帯び、『貧しさ』や『不幸』を強調して歌う流行歌の固まりを抽出して、『艶歌』とカテゴライズし直した。
そして、『そこに日本人のアイデンティティーがある』『これが日本の庶民の魂だ』と位置付け、
高度経済成長を是とする体制側の価値観に反発する姿勢をとりました」
社会の都市化、近代化に伴い、「恥ずべきもの/捨てさるべきもの/克服すべきもの」として否定的にとらえられていた性質に
「庶民の情念」といった新たな価値観を付与し、文化をリビジョン(改訂)させたというわけです。
作品から3年後。五木さんの理念を体現するかのような歌手藤圭子さんがデビュー。そのすごみのある歌声で人気を博します。

演歌がロックと似ている?
この変容の過程は、ほぼ同時代に生まれたロックのそれと酷似しています。
「娯楽的なポップミュージックとしてのロックンロールは、大学生が中心となった民謡復興運動に由来するフォークのプロテスト性と
結びついたり、1920から40年代に流行したアメリカ黒人音楽であるブルースを『抑圧された人々の魂の叫び』と読み替えて
象徴的な基盤にしたりして、『シリアスな自己表現としてのロック』に変容しました」
「それは、過去の流行歌の諸特徴から、とりわけ『アウトロー』『重い情念』みたいな性質を強調する演歌に変容した過程と、似ていますね。
あの時代、演歌のような現象が世界で同時的に起こっていたと言えるかもしれません」(輪島准教授)

ロックのように、アウトローな存在として登場した演歌ですが、
その後、「伝統」「日本の心」といった側面をまとっていきます。輪島准教授は続けます。
「五木さんの理念は、70年代以降、レコード会社やメディアによって『日本の心を歌う伝統音楽』という意味に変化し、
『演歌』と表記されて広がりました。そこには、『日本を再発見』という意味合いで、
国鉄(現JR)が行ったキャンペーン『ディスカバージャパン』のような運動も一役買ったと言えるでしょう」

その後、五木ひろしさんや八代亜紀さん、石川さゆりさんらスターが次々と誕生します。
さらに、ぴんから兄弟のように、過剰に小節を利かせ、保守的すぎる女心を歌う音楽的特徴も生まれ、
『伝統音楽』としての演歌のイメージも強化されていったのです。

(おわり)
6:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 22:41:14.17 ID:bm2OyVKj0.net
歌謡曲でいいじゃん

流行歌でも演歌でもJポップとやらでもおしなべて
7:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 22:42:06.16 ID:DqO3+cpAO.net
今の演歌は元の演歌を乗っ取った成り済まし演歌だからな
11:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 22:45:54.58 ID:a3TDh7Ep0.net
>>7
大陸から移動してきて先住民を追いやったJAPみたいなもんか
27:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 22:57:26.89 ID:83aJc3wx0.net
>>11
違うよ。
戦前には演説歌ってのがあったんだよね。
75:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 23:06:29.57 ID:nImuymIy0.net
>>27
横だけど戦前の演説歌と戦後の高度成長期以降の演歌は別物ではないか
演歌のwiki見てそう思った
両者には断絶期があってそこで流行っていたのは「流行歌」、美空ひばりも流行歌
9:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 22:45:26.49 ID:538dTjEA0.net
>>1
というか今のJPOPこそ演歌の遺伝子を色濃く受け継いだ演歌の後継的存在なんだけどね
なぜかみんな(このスレの連中も含め)そのことに気付こうとしないわけだけど
66:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 23:04:33.69 ID:i6NKIgzE0.net
>>9
暴論すぎる
13:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 22:49:47.00 ID:xwuvjede0.net
そう。着物着て演歌歌ってるのは伝統文化コスプレだよな。
実際の日本伝統文化とは似ても似つかない。もともと疑似伝統文化なんだから、
紅白歌合戦でも変に既得権益扱いしないでさっさと外して若返りすればいいのに。
19:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 22:53:25.43 ID:znaJJQKY0.net
演歌はどーでもいいけど
ムード歌謡が廃れたのが惜しい。
21:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 22:54:11.24 ID:DqCSF9Lz0.net
>>19
有楽町で逢いましょうはムード歌謡?
23:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 22:54:48.63 ID:4qAov+p70.net
>>19
だよねぇ(´ω`)
26:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 22:57:13.13 ID:WTRbrIdn0.net
五木ひろしのヨコハマたそがれは出た当初はポップス扱いだったんだけどな
30:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 22:58:01.13 ID:ujFn4xTF0.net
団塊ジジイ達が勝手に言い出したのよw
54:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 23:02:15.40 ID:f3tb+duq0.net
だから演歌なんてありがたがる必要はないし滅びても
しょうがない

昭和の一時期流行った流行歌でしかないんだから
61:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 23:03:37.57 ID:TvKCDPDS0.net
国民歌謡を大衆歌謡にしたのが演歌だからなあ。
売れないから滅ぶじゃ大衆文化を残せない。
65:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 23:04:01.01 ID:gpM6qZLk0.net
民謡ならわかる
演歌はJポップのながれの一部
97:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 23:10:23.72 ID:i6NKIgzE0.net
>>65
J-POPは演歌はもちろん歌謡曲やニューミュージックの大半(産業ロックなども含む)を除外して始まったカテゴリー
73:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 23:06:07.67 ID:XX4gio7e0.net
流行り物なのに何言ってるの?
77:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 23:06:41.11 ID:pOfN+mT70.net
民謡や童謡に比べたら守る価値がないのは間違いない
105:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 23:13:32.84 ID:e4/olxS10.net
日本の心といいながら
イントロはエレキギターかトランペットなんだよね
126:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 23:18:38.15 ID:4qAov+p70.net
>>105
むせかえるサックスもw
145:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 23:22:36.29 ID:QYlBm//d0.net
>>126
ネタかもしれんが
そこは「むせび泣く」だろとマジレスしとくw
156:名無しさん@恐縮です@\(^o^)/:2016/06/13(月) 23:25:31.75 ID:yYQtzouE0.net
昔のNHKの人
「ポップスって有名歌って訳せばいいのか?新曲披露なのにおかしくね?よし流行歌でいいか?いや、演歌っぽいから演歌でいいや」

適当すぎ。
元スレ:http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/mnewsplus/1465824970